凡人が突如化ける謎とは?クマノミに学ぶ「人生の可能性」へのエール

不思議な光景

皆さんは、最初は注目されていなかった人が、突然に注目されその後、目を見張るような昇進していく人を見たことはありませんか。

変身する人

思い出してみると、学校にいた頃、社会に出て働き出した頃もありました。それまで特に目立たなかった人が突如目覚ましく伸びていくのを。急に努力し始めたら、急激に伸びるということがそんなに無いことは身をもって知っているのに。それでも、時々見かけました。

自然界の適応事例

新しい女王蜂

ミツバチの巣では、女王蜂が命を落とすと、群れは生後3日以内の若い幼虫を選んで王台(専用の部屋)に移し、ロイヤルゼリーを与え続けて新たな女王を育て上げます。

しかし、育てられる幼虫が巣にいないまま放置されると、成虫の働き蜂に異変が起こります。本来、女王蜂が放つフェロモンが働き蜂の卵巣発達を抑え込んでいるのですが、その抑制が消え去ることで、一部の働き蜂が卵を産み始めるのです。

ところが、働き蜂は交尾していないため、生まれてくるのはすべてオスです。働き蜂の寿命が尽きれば巣は滅びてしまいますが、羽化したオスが他の巣の女王と交配できれば、遺伝子だけは未来へ残せます。

巣は滅びても、絶体絶命の窮地で『遺伝子を未来に残す』という生存の仕組みのスイッチを入れ、極限の空白やピンチこそが、普段は眠っている未知の適応力を呼び覚ます証拠です。

性転換する魚

環境の空きによって役割を変える例は、魚類にも見られます。代表例がクマノミです。群れで一番大きな個体がメス、2番目に大きな個体がオスとして繁殖しますが、メスが死ぬと、2番目のオスが数週間から数か月かけてメスへと性転換します。より多くの卵を産むために「大きな体を持つ個体がメスになる」という合理的な役割変更です。

パレートの法則2対8と働きアリの法則

よく働く2割だけを集めても、その中でまたサボる個体と超働く個体に分かれます。逆に、サボっていた集団だけを集めると、その中の2割が突如として働き始める。つまり、『優秀だからその席に座った』のではなく、『その席(空白)が人を優秀に変えた』ということです

DNAのスイッチ、エピジェネティクス

空席ができれば、誰かがその役目を果たすように変身する。。。人間社会でも「切羽詰まった状況やポストの空白が、眠っていた能力のスイッチを押す」という瞬間に、心当たりがある方も多いはずです。

生物学では、DNAの塩基配列そのものは変わらなくても、環境や刺激によって遺伝子の働き(スイッチのオン・オフ)が変わる仕組みを「エピジェネティクス」と呼びます。人間が突然覚醒するのも、持って生まれた資質だけでなく、置かれた環境が引き出す生物学的な適応なのかもしれません。

才能の有無ではなく、環境の空白こそが人を覚醒させる――。 そんな可能性を信じて、「今を変えたい」と願うあなたへ、心からのエールを贈ります。

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